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観葉植物の効果効用

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マイナスイオンと観葉植物

マイナスイオンと観葉植物

ある時期、流行語のようによく耳にした言葉のひとつに“マイナスイオン”があります。
某テレビ局の人気番組でとりあげられたことが火付け役となったようですが、現在同番組は、紹介したいくつかの実験データ捏造を指摘され、放送打ち切りとなってしまいました。

当時、同番組でとりあげられたマイナスイオンとプラスイオンに関する内容は、おおよそ以下の通りです。
『空気中のプラスイオンは、排気ガスや工場の噴煙、電化製品などから発生するため、現代社会では年々増加傾向にあり、それが原因で、マイナスイオンが激減している。
この空気を吸うことで体内中のプラスイオンも増え、集中力の低下、物忘れ、イライラの原因等につながるため、体内プラスイオンを可能な限り除去し、マイナスイオンを意図的に取り込む必要がある。』

その際、プラスイオンを除去する方法例としては、排気ガスの少ない『早朝の掃除』の奨励、『電化製品不使用時のコンセント取り外し』等が挙げられていました。
また、マイナスイオンを取り込む方法としては、『大量の水と水とがぶつかり合う(シャワールーム・銭湯・サウナ・噴水・滝等の)場所へ足を運ぶ』こと。
加えて、『観葉植物』が大きく取り上げられ、その設置が推奨されていました。

『観葉植物』の中でも、特にサンセベリア・ローレンティー(俗称;虎の尾)がマイナスイオン発生に効果が大きいとして放送されたため、観葉植物業界では、一時、サンセベリア・ローレンティー(俗称;虎の尾)の売り切れが続出する等、ちょっとした事件となりました。
以来、サンセベリアは根強い人気がありますが、従来より、マイナスイオン発生の効用について、サンセベリアが特別優れているという実験データは乏しく、植物全体で捉えた場合も、マイナスイオン発生は、植物がもつ能力のほんの一部に過ぎないと、私たちは考えてきました。

そうした見地から、『観葉植物=マイナスイオン』という短絡に陥らないでいただきたいという願いも込めて、このレポートでは、観葉植物の本来の効果・効用を、改めて、深く掘り下げ、特にオフィス環境改善のための検証を試みていきたいと思います。

シックビル症候群に対する日本の取り組み

各国の室内環境でのホルムアルデヒド気中濃度のガイドライン(単位:ppm)

前項のマイナスイオンは、自宅・オフィス等いずれを問わず話題となった言葉ですが、特にオフィス環境に関わる現代社会の問題として、良く取り上げられる言葉に、「シックビル症候群」があります。
「シックビル症候群」とは、ビル内で働く人々が、頭痛、めまい、眼・鼻・喉の痛み、粘膜・皮膚の乾燥等の身体の不調を訴えるさまざまな症状の総称とされています。

1980年前後から欧米のビルを中心に多く発生が報告され、当初それは、省エネ対策のため気密性を高くしたビルが増え、全館空調システムで換気量が減少したことに、起因するとされていました。

最も大規模な被害として知られているのは、1976年アメリカ ペンシルバニア州フィラデルフィア市内のホテルで、29名が死亡する結果となった悲惨な事件です。 このホテルの空調設備(エアコン)フィンに結露した水からカビが発生し、その菌がビル内を漂ったため、この惨事が起こったとされています。
その後、この菌はレジオネラ菌と判明し、「シックビル症候群」の名を全世界的に広める大きなきっかけとなります。この事件を機に、ビルの気密性は、確かに滞留している空気を包み込んでしまう悪の温床とも言うべき役割を果たしてはいますが、最大の原因は、室内に発生する有害物質そのものにあるということが明らかになり、これまでの換気不足がすべての原因という概念を覆すこととなりました。

レジオネラ菌の大量発生にはいくつかの要因が複雑に絡み合った、いわば特異な例でしたが、この「シックビル症候群」の怖さは、もっと単純な症状-「どことなく、なんとなくの身体の不調」が慢性化し、場合によっては(遺伝子障害にまで及ぶ)蓄積という形に至るということにありました。
現在わかっている主な有害物質とは、ビルの建材、壁紙に使われる接着剤、床のワックス、洗剤、カーペットの接着剤、カーテンの防虫防炎加工剤、コンピューター・ファクシミリ・コピー機などの稼動中発散物質などで、前項のプラスイオンが室内で増える原因は、実は、この有害物質や空気中の塵がプラスのイオンに帯電しているからと考えられています。上の右図を参照して下さい。

欧米諸国では、随分前から、こうした建材などから拡散する可能性があるVOC(揮発性有機化合物)VVOC(高揮発性有機化合物)に関する研究が、盛んに行われてきました。
国によってはWHO(世界保健機構)の勧告値にあわせて、自国のガイドラインを作成し、国を挙げてのこの件に関する国民健康の保持に、一定の配慮を見せています。
一方、日本では、ホルムアルデヒドについては、国土交通省の建築基準法改正により、2003年7月に指針値が設定され、VOC(揮発性有機化合物)については、厚生労働省が葉発表した2004年5月の改正大気汚染防止法改正により、主要な排出施設への規制が行われることとなったばかりです。

さて、話を、実際日々の業務が行われているオフィスに戻します。
ここまでで既にお気づきになられた方もいらっしゃるかもしれませんが、仕事の中心がオフィスの中だけではなく、外回りが中心という方々には、この室内有害物質の影響は案外少ないのかもしれません。言い換えると、内勤の時間が多い方々にこそ、その影響は大であるとは言えないでしょうか。次の記事をご覧下さい。日本でも遅まきながら認めざる得なくなった、新しい労働災害のはじまりでした。

毎日新聞 平成14年6月11日火曜日 朝刊一面 毎日新聞 平成14年6月11日火曜日 朝刊一面

レジオネラ菌・・・
日本では冷却水水質検査の結果、97.7%の施設でレジオネラ菌が検出されている。 (大阪府立公衆衛生研究所調べ)
VOC(揮発性有機化合物)・・・
常温常圧で大気中に容易に揮発する有機化学物質の 総称でトルエン、ベンゼン、フロン類、ジクロロメタンなど洗浄剤や溶剤、燃料として、産業界で幅広く使用されている。しかし、大気や水質などへ放出されると、公害や健康被害を引き起こすことから問題視されている。
VVOC(高揮発性有機化合物)・・・
VOCが常温常圧で大気中に容易に揮発する有機化学物質を指すのに対し、沸点0℃以下から50℃~100℃で揮発するものを言う。ホルムアルデヒドはこの分類となる。
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